「例示による説明」の解説(ドラフト)
抽象的概念が導出されるとき、そこには必ず、複数の具体的事象が存在する。なぜなら、抽象的概念が導出されるプロセスは以下で一定だからだ。
- 複数の具体的事象を経験する。
- それら複数の具体的事象に、共通の性質がある事に気付く。
- その共通の性質を概念化する。
具体的事象なしに、抽象的概念が発生することはありえない。
よって、抽象的概念の理解は、複数の具体的事象を挙げ、そこから共通する性質を抽出し、それを概念化することで初めて得られる。それ以外の方法はない。
これらを応用する。
抽象的概念を説明した場合は、仮想的でも構わないので、複数の具体的事象を挙げる。これらに共通する性質を取上げ、それを概念として解説する。すると、説明を受ける側は容易に理解できる。これを「例示による説明」という。
「例示による説明」を使う場合の注意点。
- 具体的事象を必ず複数挙げる。
- 具体的事象を一つしか挙げないと、説明を受ける側は何が共通の性質なのかを一意に判断することが出来ない可能性が出てくる。
- 複数の具体的事象は、できるだけ似ていない事象を選ぶ。
- 似ている具体的事象を選択してしまうと、誤った共通性質を抽象概念と捕らえてしまう可能性が出てくる。
――― 以上ドラフト。
ご指摘、追記、つっこみ大募集中。